膝の痛みが生じるとき
膝の痛みは、下記に示すような日常生活の場面でよく見られます。
階段の昇降時
膝に痛みが起こり、特に階段を下りる際に痛みが強くなります。
長時間座っていた後に立ち上がる時
立ち上がる際、あるいは歩き始める際に膝に痛みが生じます。
立つ座るを繰り返す動作
家事など膝を曲げたり伸ばしたりする動作で痛みが起こります。
運動後
特にランニングなど長距離を走ると膝に痛みが現れます。
腫れや赤み
膝周囲が腫脹し、触ると熱を感じます。
歩行困難
膝の痛みが強く、歩くことさえままならなくなります。
夜間痛
就寝中に膝の痛みを感じます。
膝が痛くなる原因・疾患
膝の痛みは疾患が原因になっていることもあります。原因疾患には下記のようなものが考えられます。
変形性膝関節症
膝の関節軟骨が少しずつすり減り、骨同士がぶつかることで痛みが起こります。
半月板損傷
膝の緩衝材の役目を担う半月板が傷つき、動作に支障が出ます。
靭帯損傷
膝を安定させる靭帯が伸びてしまうあるいは裂けてしまう状態です。
滑膜炎
関節内の骨膜という組織に炎症が起き、膝に痛みや腫れなどの症状が現れます。
関節リウマチ
自己免疫による慢性炎症性疾患です。関節の痛みや腫れなどの症状が現れ、機能障害が起こります。
膝の痛みの治療
膝の痛みに対しては、下記のような治療が行われます。
薬物療法
薬物療法では、鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、ステロイドの内服薬・外用薬が使用されます。
注射療法
膝の痛みの解消・機能回復を目的として関節内にヒアルロン酸やステロイドを注射します。
リハビリ
筋力トレーニングやストレッチを行い、膝周囲の筋力アップ、関節の安定化を図ります。
手術療法
病状に応じて適切な手術を検討します。手術は、半月板の修復や靭帯の再建、全膝関節置換術(TKA)などがあります。手術が必要と判断した場合は連携する高度医療機関をご紹介します。
膝に痛みがある時は冷やす?温める?
膝の痛みを解消するには、患部を冷やすべきかあるいは温めるべきか、判断に迷うこともあるでしょう。基本的には膝の痛みが急性のものなのか、慢性のものなのかによって判断されます。
スポーツや転倒などが原因となる急性の痛みの場合、炎症を抑えるために氷嚢や冷たいタオルなどでアイシングしましょう。
一方、慢性的な痛みに対しては、温湿布や蒸しタオルなどで患部を温めるのが有効です。また、お風呂に入って全身を温めることも効果的です。こうした対応により、血行が良くなり、筋肉の緊張が緩むことで痛みが緩和します。
なお、いずれも根本的な解決になっていないことが多いです。上記に示す処置を行った後は当院までご相談ください。
膝が痛いとお悩みの方はやぎ総合診療クリニックまでご相談ください
膝の痛みの原因は多岐にわたります。そのため、まずは原因を特定することが必要です。症状が慢性化している場合、早めに当院までご相談ください。